ATAC会員ブログ -No.5


ATACでは月に2回研究会を実施しており、会員はジャンルを限定せず、順番に日頃の考えをプレゼンしています。

そのプレゼンから会員投票で興味ある内容(エッセンス)を毎月、掲載しています。


半導体技術の進展 2026

AT AC会員     野村 登                               投稿日 20266月26日


§1 pn接合の成功(1948年ノーベル賞受賞)から現在は約80年後

 戦後1945年、米国の科学技術政策が基礎研究へ大きく転換する中、ベル研究所が自社の長期戦略として固体物理研究を強化するため、ベル研究所に固体物理学部門を創設。ショックレーと化学者のスタンレー・モルガンの指揮のもと、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテン、物理学者ジェラルド・ピアソン、化学者ロバート・ギブニー、電子工学者ヒルバート・ムーア、などが集まりました。ショックレーの発案で、半導体を外部電界の中に置いたとき、伝導率への影響を調べた実験の結果、バーディーンが半導体の内部に電界が侵入できないことを示す表面準位の理論を、1946年の冬に、フィジカル・レビュー誌にその論文を提出しました。その後、ショックレーとピアソンはpn接合の接合部分に電圧を印加した。これによって当初目標の真空管で起こる増幅作用が半導体でも観測されるようになりました。194712月、ベル研究所において、バーディーンとブラッテンは点接触型トランジスタを完成させ、増幅機能を確認。翌月ベル研究所は特許を出願し、これを起点に、電子工学に半導体の革命が起こりました。

 

その50年後の2000年には、トランジスタは10nm以下のプロセスへと微細化が進み、ナノテクノロジーが導入されました。2020年には、TSMCなどにより、5nmプロセスの商用化が始まり、高性能・低消費電力の最先端チップが登場。世界半導体市場規模は、2026年にWSTS(世界半導体市場統計)から約13,200億ドル(約208兆円) と予測されています。また、キオクシア㈱の時価総額は約44兆円となり、この数字は、トヨタ自動車㈱を抜いて国内トップに浮上したことは、記憶に新しいでしょう。そして、2026年の AI半導体の市場規模は、1,218億ドル(年平均成長率:28.9%)規模に成長しています。AI半導体市場はGPUGraphics Processing Unit)が約半分を占めつつ、AI専用ASICが約3割まで拡大。HBMHigh Bandwidth Memory:高帯域幅メモリ)メモリも重要な構成要素として急成長すると予測されています。

図1 DRAM各世代のデザインルールと製造年
図1 DRAM各世代のデザインルールと製造年

§2 かつてはDRAMが微細化高集積化の牽引役

  図1にDRAMの各世代毎のデザインルールと製造年を示しました。1G以降から現在の32Gbitも入れてプロットすると、グラフは従来からの延長線上に高集積化が進んでいると思われます。

私がパナソニック(松下電器産業())の超LSI技術開発研究所で微細加工のプロセス開発を担当したのは入社12年目の198293年でした。その頃は、DRAM開発が半導体の微細化高集積化を牽引していました。より短波長の光を用いて微細化高集積チップの開発に余念がありませんでした。そんな折、リソグラフィの開発担当者として、次世代露光装置用の高精度位置合せ技術を発明しました。 当時の松下電器産業()水野博之専務(日本の半導体技術を牽引された第1人者のひとり:ATAC会長:19921998)の肝いりで、松下電器産業()内で筆者を含めた超LSI技術開発研究所、生産技術研究所、東京技術研究所などのメンバーが、KrFエキシマレーザー露光装置を開発製造し、社内工場に数台導入、半導体生産に供しました。また、()ソルテックからの依頼により、放射光を使ったリソグラフィ技術の確立のため、松下電器産業()X線露光装置を開発制作、筑波に納入しました。その実績もあり、「高精度アライナー(露光装置)用ホログラフィ重ね合わせ技術」で第22回市村産業賞貢献賞(1989年)を受賞しました。半導体業界では、当時、分業化が進もうとしていましたが、半導体デバイスを製造する松下電器産業()が露光装置開発までに手を伸ばす自前主義は、その時代の半導体業界の行方に逆行していたのかも知れない?と、今更思うのです。

 

§3 ラピダスが導入する2ナノ世代の半導体技術 

図2 ラピダスが導入する2nmトランジスタの断面SEM
図2 ラピダスが導入する2nmトランジスタの断面SEM
図3 GAA 2nm トランジスタ の斜視想像図
図3 GAA 2nm トランジスタ の斜視想像図

  IBMのプレスリリース IBM Unveils World’s  First 2 Nanometer Chip Technology.  Opening a New Frontier for Semiconductors 」、

  NHK放映NHKスペシャル「1兆円を託された男」、20259月より

 

   図2は、ラピダスが導入中の2nmトランジスタの断面SEM写真です。IBMはこの技術を、20215月、VLSI Symposiumで公表。ナノシート技術で構築したGAAGate-All-Around)トランジスタを搭載し、「この新しいプロセス技術によって、2nmチップは、現在生産している最先端の7nmチップと比べて45%の性能向上と75%の消費電力削減を実現できる」としています。

図3はGAAnm トランジスタの斜視想像図です。IBM2nmチップでは、各トランジスタは幅40nm、高さ5nmのナノシートを3枚積層します。トランジスタのピッチは44nmで、ゲート長は12nmです。このIBMのナノシートGAAトランジスタ技術をラピダスは導入すると、20259月放映のNHKスペシャル「1兆円を託された男」で公表しました。

図4 ラピダスに納入されたEUV露光装置 2024
図4 ラピダスに納入されたEUV露光装置 2024
図5 5nmノードのEUV露光装置
図5 5nmノードのEUV露光装置

図4は、ラピダスに納入された2nmノードのEUV露光装置です。比較のために図5を示します。

  注:EUVExtreme Ultra Violet)極端紫外線:13.5nm、 図5:(ASML製、出所:IBM HP) 2021/05

 

2nmノードの装置は、NA Numerical Aperture:開口数)が大きくなり、反射ミラーが大型化複雑になり、5nmノードのEUV露光装置と比較すると大きさは、約1.5倍程度はあるのでしょうか?

 また、波長がEUVのレジストはPMMAや化学増幅型EUVレジストが開発されてきましたが、最近はEUVメタルレジストが注目されています。2025年の2.1nmロジックノード(最小パターン線幅10nm)では解像度を向上させるために、NA0.33から0.55と大きく、焦点深度は減少します。また、解像度向上、パターン倒れ防止のため、レジストの膜厚を約20nm以下にする必要があります。

図6 EUVメタルレジストのパターン形成メカニズム 注1:文末に記載
図6 EUVメタルレジストのパターン形成メカニズム 注1:文末に記載

EUVメタルレジストでは、図6に示すように、感光性リガンドを含むメタルオキソ-ハイドロクラスターを成膜し、EUV露光と露光後加熱を行うと、露光部は、感光性リガンドが消失し、メタルオキサイド構造となります。有機溶媒現像により、未露光部のメタルオキソ-ハイドロクラスター部分が溶解し、露光部のメタルオキサイド部分は溶解しないことから、ネガレジストパターンが得られます。非化学増幅型レジストです。Snなどのメタルを含有したレジストは、EUV光をより吸収し非化学増幅型でも高感度で、かつ、エッチング耐性は1040倍向上するので、薄膜化が可能で高解像度です。

 §4 NAND フラッシュメモリが3次元化を牽引

図1と同じように、NANDフラッシュメモリのデザインルールとデバイスの集積度のグラフを図7に示しました。2次元(2DNANDラッシュメモリは2000年、512Mbitチップとして市場に登場し、DRAMよりも急ピッチで高集積化を遂げ、2010年には、32Gbitの容量となりました。デザインルールは40nm前後で露光はArF紫外光を用いています。2014年には、15nmプロセスを適用した128GbitDチップも現れますが、ダブルパターニングなど2回露光工程が増え、次世代からは製造コストが上昇するため、2D NAND128Gbitで限界を迎えました。 

図7 NANDのデザインルールと製造年
図7 NANDのデザインルールと製造年

  一方、3D NANDでは、デザインルールが40nmのまま、4Gbitでは48層、1Tbitでは310と積層数を増やして容量を増やすので、20152017年以降、D NANDフラッシュメモリは3D NANDに対しビットコストにおいて首位の座を譲りました。                   

   8に示すように、2D NANDと3D NANDの断面図を比較しました。2D NANDで、セルはチャージトラップ層に電荷をトラップするだけの簡単な構造です。

 

D NANDでは平面微細化の限界によるセル間干渉の問題を、3DNANDでは積層することで解決しました。     

DRAMNANDの主な要求仕様を比較しました。

3DNAND断面図

DRAMでは

 ◦10¹⁶回レベルの書き換え耐性

 ◦30nsのアクセス速度

が必要であるのに対し、

NANDへの要求仕様は

 ◦書き換え耐性が低くてもよい、

 ◦アクセス速度要求が低いので 高アスペクト比構造でも許容される (図9参照)

 ◦数十〜数百層を積み重ねても動作速度要求が緩い

図8 2DNAND断面図と3DNAND断面図
図8 2DNAND断面図と3DNAND断面図
図9 3DNANDのアクセス速度要求
図9 3DNANDのアクセス速度要求


§5 3次元化が進むチップレット

 

3D-TSV技術

 DRAMの3次元化は未だ確立出来ていません。しかし、

10に出来上がったチップを積み重ねる3D-TSV Through Silicon Via技術を示します。

このTSV技術は、複数の薄片化したDRAMチップに貫通孔を形成し、銅などで埋めて上下のチップを垂直に積み重ねて、貫通した微細な穴(ビア)を通じて垂直に電気的に接続します。これにより、従来のワイヤーボンディングに比べて、チップ間のデータ伝送距離が大幅に短縮され、HBMとして、高速化・低消費電力化・小型化を実現しました。

図10 3D-TSV技術 出典:Samsung 2019
図10 3D-TSV技術 出典:Samsung 2019

3D Chiplet構造

さらに、3次元化は、実装技術にも進んでいます。耳に新しいChiplet とは、機能ごとに分割した異種小チップをパッケージ内で接続するアーキテクチャで、 歩留まり改善・コスト削減・柔軟性向上がメリットになります。例えば、図11に示すように、CPUチップ上にHBM(図ではメモリ)チップを配置し、CPUHBMのチップ同士を金属パッドや誘電体層を介して直接立体的に接合し、高密度・高速・低消費電力の3D積層を実現します。

図11 超高速/低消費電力3D Chiplet構造
図11 超高速/低消費電力3D Chiplet構造

§6 おわりに

 

大学では「半導体へのイオン注入」、入社後「薄膜磁気ヘッド」、そして「半導体」、その後は、1993年にカーエレクトロニクス分野に席を移し、半導体のユーザーの立場でその後の10年間の研究開発を経験しました。磁気ヘッドから半導体分野への移籍で圧倒されたのは、半導体分野では100倍程度の人たちが知恵を出し合い、また発表では、半導体のことを世界共通語のように話していると思えました。図12に、各分野の市場規模と学会発表者数の概略を示しました。因みに、市場規模に対する研究発表者1名の責任の重さは、半導体では約1億ドル/人程度であり、薄膜磁気ヘッドで0.1億ドル/人程度であり、自分の発表の重さを考えていたか? と、反省ばかりです。

図12 各分野の市場規模と学会発表者数
図12 各分野の市場規模と学会発表者数

図6の注1:参考図書 フォトレジストの最先端技術2022  遠藤政孝 監修・共著 ,

            EUVレジストなどの先端技術,解析・評価,塗布・露光・現像・光源装置に関する情報を網羅


梁に刻まれた「家の記憶」と、私たちが守るべきもの

 

AT AC会員 佐々木孔基                                   投稿日 2026年5月30日


 南アルプスと中央アルプスの峻険な稜線を仰ぎ、天竜川の清流が豊かな森を育む山あいの村。私の故郷は、厳しい自然と寄り添いながら、農業の営みが脈々と受け継がれてきた場所です。

 その生家の敷地内に、明治の世から百有余年、沈黙を守り続けてきた「」があります。子供の頃の私にとって、蔵は少しばかり恐ろしい場所でした。いたずらをした時のお仕置きとして閉じ込められる場所であり、家宝が眠る不可侵の領域。特別な手伝いがない限り、その重い扉を開けることはありませんでした。

後期高齢者となった今、私はそのの内部をまじまじと見つめる機会を得ました。老朽化が進んだを補修し、次世代へ繋ぐ決心をしたからです。

蔵という「守護」の建築

 は、単なる倉庫ではありません。火災や風雨から家財を守り、盗難を防ぐための強固な「要塞」です。その堅牢な造りには、先祖が必死に守り抜こうとした暮らしの重みが詰まっています。

修繕にあたり、暗がりに目を凝らしていた私を驚かせたのは、二階の梁に記された墨書きでした。 通常、梁には「棟札(むなふだ)」のように建立の記録が記されることはありますが、そこにあったのは風雅な文字で綴られた歌のような言葉でした。地元のベテラン大工さんに尋ねても、「数多くの蔵を見てきたが、このような記載は初めてだ」と驚きを隠せませんでした。

 

墨書きが語る「職人の粋」と「家族の願い」

明治の職人が梁に遺した、直筆の墨書き

当時の情緒が今も息づいている

 この墨書きは、建築当時の棟梁、あるいは家主が、建物の完成を祝って書き記したものと思われます。

 

AIで判読を進めると、次のように解釈できます。

霜は氷 井は深山なる 宮の池の ぬれたる木には 火はもえじとさ

  • 霜は氷(しもはこおり)」: 凍てつく寒さを象徴し、火気を   打ち消す意味。
  • 井は深山(いはみやま)なる」: 深い山にある井戸(水源)。
  • 宮の池(みやのいけ)の」: 神社の境内にあるような、神聖で涸れることのない池。
  • ぬれたる木(き)には: 水をたっぷり含んだ木には。
  • 火(ひ)はもえじとさ: 「火は燃えるはずはない」という強い祈り。

 そこには厳しい冬の情景や、建材となった木々への感謝、あるいはこの家が末永く繁栄することを願う詩的でありながらも、強い決意を秘めたメッセージが浮かび上がります。

現代の家づくりは効率と規格化が優先されますが、明治の職人たちは、木材一本一本と対話し、その強靭な梁に「魂」を吹き込んでいたのです。お仕置きの場所だと思っていたは、実は先祖たちの深い愛と祈りに満ちた、最も神聖な空間だったことに気づかされました。

 

コンサルタントとして思うこと

 私たちは日々、ものづくりや経営のコンサルティングを通じて、目に見える成果や数値を追い求めています。しかし、真に価値ある「もの」には、必ず語られるべき「物語」が宿っています。

この梁の墨書きは、私に大切なことを教えてくれました。 「何を造るか」だけでなく、「どのような想いで遺すか」。 老朽化した蔵を直すことは、単なる建物の修復ではありません。先人が遺した祈りを再解釈し、未来の子供たちへバトンを渡す行為です。

私たちの仕事もまた、百年後の誰かがその軌跡を見たときに、温かな体温を感じてもらえるようなものでありたい。

故郷の風に吹かれながら、そんな決意を新たにしています



     私の趣味(その2- 落語)

 ATAC会員 辻阪京子                                   投稿日 20264月25日


 ATACのメンバーの多くは技術系のお仕事をされていた方が多く、技術的な面で読者の皆さんにこの場を借りて有益な情報をアップされていますが、私は技術系のお客様のサポートはさせて頂いているものの、具体的な内容は記載できませんので趣味のお話を投稿させて頂きます。私自身が、今の年齢になって趣味があって良かった、日々充実していると感じられるので、皆さんにも何かのきっかけになればと思います。

 

60の手習いで始めた趣味】

 以前から気になっていた和楽器の演奏に挑戦したくなり、老後に向けてボケ防止にも役立つ事を考え、三味線を習うことに決めました。三味線は、右手と左手が全く異なる動きをし、しかし知人の紹介とかで知り合ったお師匠さんは年配の方でした。最低でも20年は続けたい私には、やはり自分よりは年下の師匠をとネット検索をしたところ、自宅から歩ける距離に教室を発見し、直ぐに入会し、お稽古に通い始めました。三味線については「私の趣味(その1)」でお話をしました。

 その教室が三味線のみならず和の教室(舞踊、筝、鳴物、篠笛、着付け、落語、書道)が併設されており、色々な体験もできる環境にあった事で、また次に興味が広がりました。落語をです。最低でも10分のネタを覚えて人前で披露する、これもなかなか奥の深い世界である事が分かりました。

 

【新しいお稽古事を始めて良かったこと】

・芸事と言う新しい世界を知った事

・通常の生活では出会わない業種の老若男女と知り合った

(年齢的には、下は小学生から80歳まで。業種的には教育機関、医療従

 事者、金融機関、大企業の研究者・営業、エンジニア、マスコミ関

 係、弁護士、公務員、不動産関係、デザイナー、風俗関係など

・次々に挑戦する事が増えた(唄、鳴り物、落語)

・人前で演じる機会が増えた

・着物を着る機会が増えた

・コロナ禍でも在宅で出来ることが山ほどありました。

何よりも毎日が楽しい!

 

上方落語の歴史】

・元禄時代に京都に露の五郎兵衛、大坂に米澤彦八が現れ、神社の境内

 などで滑稽な話を演じて人気を博す。この二人を上方落語の始祖と

 する。

・寛政時代に初代 桂文治が初めて寄席をつくり落語を演じる。

 その後、現在でもおなじみの、笑福亭、林家(屋)、月亭などを名乗

 る落語家が登場する。

・幕末の頃、桂の系統から初代 桂文枝が登場し、笑福亭、林家、立川と

 ともに4派を形成。桂派・三友派が鎬を削り明治期の隆盛を迎える。

・昭和22年に戎橋松竹開場。戦後初の落語を中心にした常打ち寄席の

 開席。

・昭和25年~28年、笑福亭松鶴・桂春團治・立花家花橘・桂米團治が

 相次いで亡くなり、「上方落語は滅んだ」と報道されるが、上方落語

 の意気を見せようと「大阪落語倶楽部」が発足。名を連ねたのは

 36名。

・昭和32年に「上方落語協会」結成。道頓堀「角座」がオープン。

・平成8年、桂米朝が上方落語界初の重要文化財保持者(人間国宝)に

 認定される。

・平成18年、上方落語界悲願の落語定席「天満天神繁昌亭」開席。

 協会員200名超。 

・令和元年、天満天神繁昌亭リニューアルオープン。

上方落語家名鑑】

・桂 米朝 一門(人間国宝、桂米朝を中心とした一門。枝雀、ざこば、

 南光ほか、月亭可朝一門、八方なども含まれる)

・笑福亭 松鶴 一門(「上方落語の四天王」の1人である6代目笑福亭

 松鶴を師と仰ぐ落語家の一門。仁鶴、鶴光、鶴瓶ほか、松之助-明石

 家さんまも含まれる)

・桂 文枝 一門(「上方落語の四天王」の1人、5代目桂文枝を頂点と

 する落語家の一門。6代目文枝、文珍、小文枝、小枝、あやめほか)

・桂 春団治 一門(「上方落語の四天王」の1人、3代目桂春団治を頂点

 とする落語家の一門。福団治、4代目春団治、春蝶ほか)

・露の五郎兵衛 一門(2代目露の五郎兵衛を頂点とする落語家の一門。

 現役最年長・最古参の女性落語家露の都らがおり、女性率は上方落語

 界の中では高い)

・林家 染丸 一門(上方落語協会初代会長3代目林家染丸を師と仰ぐ、

 上方落語家の一門。代々、ハメモノを得意とし多くのハメモノネタを

 発掘継承している。)

2025年は桂米朝生誕100年、没後10年】

 上方落語界で初めて重要文化財保持者(人間国宝)に認定された桂米

 朝師匠が、2025年に生誕100年、没後10年と言う事で、各地でイベ

 ント、米朝一門の記念落語会が開催され、NHKでもテレビやラジオで

 様々な番組が放送されている。

【落語の高座】

・落語の高座は江戸落語と上方落語とで異なる。基本的には江戸落語で

 は見台、膝隠しは使用しないが、近年では使用する場合もあるし、

 上方落語でも見台、膝隠しを使用しない場合もある。

【落語の小物】

・落語の小物は、扇子と手拭い。扇子は長さが七寸五分(約23cm)の

 平骨の無地とされているが、上方落語では色付きや柄入りを使用され

 ている場合もある。あおぐだけではなく、「箸・キセル・筆・刀・

 釣り竿」などに見立てて用い、柄で床を叩いて、戸を叩く音を表現す

 ることもある。落語業界では、扇子のことを「風」と呼ぶ

・手拭いは、「紙入れ(財布)・タバコ入れ・手紙」などに見立てて

 用い、落語業界では、手拭いの事を「まんだら」と呼ぶ。

【落語の着物】

・落語の着物は、普段は着流しに角帯。羽織を身に着ける事もあるが、

 江戸落語では「二つ目」以上に許されており、前座は着ることが許さ

 れていない。上方落語では「二つ目」「真打」と言う制度が無いので

 厳密ではないが、前座(最初の演者)は羽織を着ない事もある。羽織

 は、まくらが終わって、噺の本題に入るタイミングで脱ぐことが

 多い。

・黒紋付と袴を着用するのは、〇〇周年や襲名披露などの口上のある際

 に身に着ける。女性は決まりが無く、小紋や紬の着物を着る事が多

 い。動きが激しい演目の場合は袴を身に着ける事もある。

【趣味は素晴らしい】

 私の周りでも元気な方の殆どが趣味をお持ちで楽しんでおられる。

カラオケやコーラスで唄う、ピアノを弾く、絵画を描く、陶器作り、釣り、ゴルフ、登山、旅行、観劇、ダンス、囲碁、将棋、麻雀など、皆さんお好きな事に没頭されている。

私自身もボケ防止で始めた事にはまっており、今では生活に無くてはならないものになっている。

 落語を習い始めてからは、以前にも増して落語を聴く機会も増え、大笑いをする機会も増えた。笑う事は免疫力の向上にも役立つと言われているので、健康にも役立ってくれている。



            スパコン富岳を見学しました       

                                                                   ATAC会員 坂井公一                                   投稿日 2026412 


   三宮からポ-トライナ-に乗り、計算科学センタ-駅から歩いて3分の所に世界に誇るス-パ-コンピュ-タ富岳が有り、有志10名と見学してきました。

 エントランスホ-ルに1世代前の「京」と一緒に「富岳の主要部のモデルが展示されています。

(富岳のラック見本)
(富岳のラック見本)

コンピュ-タを高速で動かすにはCPUからの発熱を効率よく逃がすのが一つの鍵で、富岳は世界のスパコンの多くと同じ、CPUに密着させた銅製のプレ-トに冷水を流して放熱させるDirect Liquid Cooling方式が採用されています。

展示を見た後で係員に6階に案内され、階段教室で富岳の特長を丁寧に説明を受けた後にプレゼン映写のスクリ-ンが上がると、そこにはニュ-スなどで見た整然と並ぶ富岳の姿が現れました。それは息をのむ瞬間でした。

     ガラス越しですが、直接水冷方式なので空調の音や振動もなく、まさに整然と並ぶ世界トップレベルの計算機でした。

床下に冷却や電力供給、インタ-コネクトなどを収めており、また地震対策として建物の下部にゴムと鋼板をサンドイッチした免震構造が採用されており、水平振動には90cmの空間を設けているとの説明でした。

(富岳の全景、総ラック数は432台)
(富岳の全景、総ラック数は432台)

富岳設置場所から会議室に移り、スパコンで計算している内容の説明を受けました。稼働の60%が大学や各種研究所のテーマ、40%が民間の案件を計算処理しているとのことで、気象・気候変動、生命科学、防災、宇宙素粒子物理学、社会科学のテーマが多く、商業ビルや大型バス火災のシミュレ-ション、30mx40mの空間に50人が入っていた場合のパニック時の群衆行動など、実際に多数の犠牲者が出た社会事件のシミュレ-ションをスパコンで解析しているとのことです。自動車の衝突時の安全性も、全部実車で行う時間と費用をスパコンのシミュレ-ションで一部代行しているようで、それだけ計算精度が上がっているとのことです。興味あるところではドラマの本能寺炎上のシュミレ-ションは同時期建築の建物が京都には残っており、そのデータも組み入れて1か月くらいかけてシミュレ-ションしたとのことです。

大学や大企業、行政のテーマだけでなく、家族経営の金型製作会社からの要請にも応じて計算処理を受託しているとのことで、メンテナンス時間を除いて稼働率は常に90%以上とのことです。

 

 

日本を代表する数学者の話では、「数学は宇宙で起きるほぼすべての現象を説明出来る」、「数学は広い宇宙だけでなく、人間の体や日々の生活も支配している」(日経2026329日号)とのことです。

現在活況のAIや暗号資産、自動運転、フィジカルAIの大きな技術革新を支えるのは数学であり、スパコンはそれらを裏付けする重大な役目を担っています。さらにすでに「富岳NEXT」の開発が進んでいるとのことでした。